お墓での知恵

 

夏のお墓参りに注意事項

お盆が近づき、「お墓に行かなくては!」と思いになる方もおられるでしょう。
その前に、ちょっと聞いて下さい。

夏のお墓参りには注意が必要なのです。


一つ目は、暑さ対策。

お墓の場所は木陰が少ないし、石やコンクリートばかり。
暑さで倒れて頭を打つなどしたら大変です。

帽子、タオル、手袋、水分、タブレット錠(塩分補給)、携帯電話(緊急用)の準備をお忘れなく。
それと同時に、家族やお寺の住職さんに「◯◯家のお墓に参ります」などと伝えておくことも大事かもしれません。

 

二つ目は、害虫、毒蛇の対策。

蚊くらいなら刺されても痒いくらいですむのですが、ハチは要注意。
ときどき、お墓の中にハチが巣を作っていることもあります。
また、マダニにも注意して下さい。
場所によっては、マムシ、ヤマカガシなどの毒蛇にも注意してください。

暑いですが、長袖、長ズボン、長靴の格好がベスト。殺虫剤、虫さされの薬などもお忘れなく。


あらためて、夏のお墓参りに必需品を整理します。

服装は、長袖(目立つ色がいいでしょう)、長ズボン、長靴、帽子、手袋、タオルなど。 持ち物は、タブレット錠、携帯電話、殺虫剤、ゴミ袋、虫さされの薬、生花(シキミ)、お線香、お念珠など。

お念珠は一番大切な物ですから忘れないで下さいね。



以上、夏のお墓参りの注意事項について書いてみました。
暑さ対策をしっかりとしてお墓参りして下さいね。

朝の早い時間とか夕方にお墓掃除するのもいいかもしれません。
 

お墓に中にはおらん

むかし讃岐に庄松という浄土真宗の篤信な同行がいました。
彼が臨終の床についていたときのことです。

近くに住む市蔵という友人が見舞いにやってきました。
家族のいない庄松がひとりぼっちで寝ているすがたをみて、
市蔵は庄松に言いました。
「あなたが死んだらお墓をたててあげましょう。心配いりませんよ」
と。

すると庄松は、
「おらぁ、石の下にはおらんぞ」
と言葉を返したということです。

「石の下のはおらんぞ」の言葉の裏には、庄松の喜びがあるのですね。
「この庄松は、阿弥陀さまの世界、光り輝くお浄土に生まれるいのちなんだ」という喜びが。
その喜びは、お浄土の主人である阿弥陀如来の「そのままこいよ、必ずあなたを護ってあげます」という
はたらきに出遇えたことよって恵まれた喜びでした。


お墓は、「いのち」の大切さ、「いのち」の尊さ、「いのち」のつながりなどを確認させていただく場所です。

お墓参り=いのちの繋がりを知る

お墓掃除をしていたときのことです。 隣のお墓にご門徒さんがお墓参りに来られました。
お母さんと息子さん、息子さんのお嫁さんの3人です。

お母さんが息子さん夫婦に向かって、
「◯◯さんは◯◯さんのお母さん、◯◯さんは◯◯さんのおじいさん」などと、
ご先祖との繋がりを話されていました。


いい光景でした。
お墓参りを、いのちの繋がりを確認するご縁にして頂きたい。
多くのいのちがあればこそ、今の私のいのちがある。
そのことに気づくご縁にしていただきたい。
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